2011年10月24日

おいしく食べる

食べると排泄物がでますが 狼やミミズと同じように人の体も自然の循環器の一部としての役割を立派に持っている

パンの発酵が活性化する温度が30〜40度未満

糀(こうじ)が米を醸すのに最適とされる温度は60度あたりですが
夏の東京では あまりご飯に糀と水を混ぜ12時間くらい常温で置くと甘酒になります 砂糖は全く不用なくらい甘くなります
甘酒の季語は夏で
もともとは夏バテ対策の万能栄養ドリンクだったようです
糀菌(白カビ)が酵素をだして 米を糖に分解したものを飲む のが甘酒で ひとの体のなかでするべき作業を 体の外でおこない それを菌ごと腹に入れるのが甘酒です
ちなみに甘酒は江戸時代は夏に常温でのむのが普通だったようです

白カビの繁殖は雪の積もるくらい寒い中ではあまり進まないはずで 30度くらいの温度に 強めの湿度が好条件となります
日本酒は稲刈り後の農閑期 冬に仕込むものでしたので 糀をつくるのには専用の糀室 という蒸し風呂みたいな部屋が必要だったようです

ぬかづけの文化もそうですが 日本は美味しく醸す生きた菌をそのまま食べることにより体の内側の機能を助ける技が達者で 醸す という行為と八百万の神を信仰することと 酒の起源が日本では巫女がつくる口かみの酒であったことには通じるものを感じます

体が食べた物を消化できるのは 体の中で酵素を出す菌がいて それらが活発であるかが鍵になる と夏バテの中で学びました

というのは 30度あたりの温度のなかでは 物はすさまじい早さで 腐るか発酵するのです
ちなみに 腐ると発酵の違いは 人間に有用な物を発酵 それ以外は腐敗 というボーダーラインだそうで どちらも同じ現象なのだそうです

要するに
夏の東京は 腐敗にも発酵にも バッチリな環境で 体内の菌も 腐敗と発酵のどちらかにいきよいよく動いてしまわざるおえない環境な訳です

そこで
発酵文化というのは
人間に有用に発酵した食物をいきたまま体に入れ 体内から体を活性化させる という すさまじい知恵と技だったととらえています

インドのアーユルベーダも サットウ゛ァ と呼ばれる 生命・知恵のもとになるようななにかを そのまま体に取り込むことを よき食とする 考え方も共通点を感じます

それから
体調が悪いときは 気分が悪く なったり
体調とは関係なさそうな体外的なことで 気分が悪くなったことから体調を崩したりするように

逆に美味しいこと 楽しいことは 体をよくします
これは間違いないと感じています

糀の発酵はもちろん酒にもつながりますが 今エントツが考えるほんとうの日本酒をつくっているところはほとんどないですが 素晴らしい酒は 90%くらい飲んだ人を楽しくさせることができると 仕事で使っていて感じます

ぼくは楽しい と 美味しいは その場を共有するお互いの気に影響されざるおえないと思っています

美味しいことと楽しいこと その場をささえる なにか にせまる そんな研究みたいなものです